クラウドファンディングには、10万円から投資できる「イークラウド」があります。
未上場の企業に投資することができ、「少額からエンジェル投資家にデビュー」できるクラウドファンディングです。
あ
検討しているけど、イークラウドが信用できるかどうか、疑問を感じられている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「口コミ・評判はメリットばかり強調され、重要な『運営会社に関する情報』が少ない」と感じられている方も多いと思います。
そこで、イークラウドの運営会社の経営者や企業状況も調べた上で、その「デメリット」や「向いていない、止めたほうがいい人」、「投資する場合の注意点」を考察します。
利用を検討されている方は勿論、投資中の方にとっても、役立つ情報ですので、是非参考にしてみてください。
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イークラウドの主な特徴・メリット
イークラウドの主な特徴とメリットです。
それぞれ解説していきます。
株主になれる 株主優待があることも
イークラウドは非上場株式の発行により、インターネットを通じて多くの人々から資金を集める仕組みのクラウドファンディングです。
不動産等のクラウドファンディングとは違い、投資した会社の株主になれます。
中には、株主優待制度を採用している企業があり、株主優待を受けることができることがあります。
株主優待は企業によって様々ですが、商品などが提供される場合があります。
限定イベントで人脈や情報交換の機会がある
投資すると、投資先の経営者や、他の株主(出資者)と交流する機会があります。
投資した会社では、定期的に株主総会が開かれます。
それ以外の株主限定イベントが開催されることがあります。
そこでは、経営者や他の出資者と交流することができます。
通常出会えない人々と、人脈を作ったり、情報交換をする機会になることでしょう。
(株主総会やイベントの形態は、投資した企業によって異なる場合があります。)
リターンは数倍~数十倍になり得る ただしリスクもある
数倍~数十倍以上のリターンになることもある
投資している会社がIPO(上場)やM&A(買収)されれば、数倍~数十倍以上ものリターンになる可能性を秘めています。
実際、たった約9ヶ月で約270%のリターンを達成したこともありました。1
リスクがある
一方で、投資先の事業や経営が上手く行かないと、元本割れするリスクもあります。
ベンチャー企業は、新しい事業に挑戦していることもあり、事業や経営が上手く行かないことが少なく有りません。
もしも投資先の企業が破綻すると、大きく元本割れします。
ただし、投資した金額以上のリスクはありません。
一般人の投資のリスク・ハードルは軽減されている
ベンチャー投資はリスクが高い一方、イークラウドでは、一般人の投資のリスク・ハードルを軽減されていることが特徴です。
ベンチャー発掘におけるプロフェッショナルが選んだ企業に投資することができるからです。
イークラウドを運営する企業は、著名なベンチャーキャピタルによって設立された会社であり、ベンチャー投資のプロが経営に関与しています。
さらに、大和証券グループの子会社もイークラウドの株主であり、大和証券の出身者も経営に参画しています。
ベンチャー発掘におけるプロフェッショナルが、弁護士や公認会計士などの専門家や、銀行の融資部門出身者と連携して厳密な審査を行いながら、投資先が選定・運用されています。
挑戦する人を応援し、未来へ投資できる
イークラウドでの投資を通して、挑戦している人々を応援し、新しい未来へ投資することができます。
更に、AI・VR・インターネットサービスなどを活用した、新ビジネスを創出する企業への投資案件が多数あります。
新ビジネスの創出は、難易度が高い分野ではありますが、テクノロジー分野のベンチャー発掘のプロフェッショナルが、投資先を選定しています。
通常では手が届きにくい、魅力的なエンジェル投資の機会が提供されているといえます。
株主になることで、新しいテクノロジー・未来の実現について、その一端を担うことに繋がります。
エンジェル投資の税金優遇を受けられることがある
投資する企業によっては、エンジェル税制の優遇を受けられる場合があります。
エンジェル税制とは、ベンチャー企業への投資を促進するため、個人投資家に対して税制上の優遇がされる制度です
イークラウドの運営会社は「エンジェル税制の認定事業者」として経済産業大臣に認定されています。
イークラウドの運営会社は信用できる?
クラウドファンディングを利用する上で、サービス運営会社の信用性は非常に重要です。
イークラウドの場合は、他のクラウドファンディングと異なり、投資先の会社の株式を得ることができます。
そのため、一度投資すれば、運営会社の信頼性は重要度は低いと感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、もしも運営会社が無くなると、投資時の情報の誤りなどの運営会社のミスが合った場合、運営会社に責任を問うことができないです。
投資先の情報が途切れることや、投資先が不利益行為をしやすくなる可能性もあります。
そのため、運営会社の信用度は極めて重要です。
ここからは、イークラウドを運営する、イークラウド株式会社の特徴や経歴を詳しく確認します。
運営会社「イークラウド株式会社」とは?
イークラウドは、その名の通り、「イークラウド株式会社(以下、イークラウド社)」という企業が運営しています。
イークラウド社は、ベンチャーキャピタル「XTech株式会社」の社長である西條晋一氏が設立した企業です。
西條氏は、「エキサイト株式会社」を買収して社長となり、再び東証へ上場させたことでも有名です。
イークラウド社は設立直後に、「株式会社大和証券グループ本社」の子会社である「Fintertech株式会社」から出資を受け、大和証券グループの関連会社になりました。
「XTech」の新規事業創出や起業家支援のノウハウと、大和証券グループの金融ビジネスのノウハウを活かし、株式投資型クラウドファンディングの事業がスタートしました。2
イークラウド社の歴史
イークラウド社は2018年に設立し、2年後の2020年に株式投資型クラウドファンディングの第一号案件の募集を開始しました。
- 2018年
-
イークラウド株式会社を設立
大和証券グループの子会社である「Fintertech」から資金調達
(当時の株主構成:XTech株式会社 58%、 Fintertech株式会社 42%) - 2020年
-
株式投資型クラウドファンディングの第一号案件の募集を開始
- 2021年
-
「セレス」と「ジェネシア・ベンチャーズ」を引受先とした、計3億円の資金調達を実施
イークラウド社の株主
会社は株主の意向によって、経営方針が左右されるため、株主は非常に重要です。
イークラウド社の主な株主には、著名なベンチャーキャピタルや、大手企業や大手企業の子会社が名を連ねています。
「XTech」と「Fintertech」が最初の株主
「XTech」は、西條晋一氏が設立したベンチャーキャピタルです。
イークラウド社の社長の波多江直彦氏も所属しています。
「Fintertech」は、大和証券グループを起源とするフィンテック企業です。
ローン事業やクラウドファンディング事業を展開しています。
なお、イークラウド社の取締役の一人は、大和証券出身の戸塚誠一氏であり、大和証券出身者が経営に参画しています。
「セレス」と「ジェネシア・ベンチャーズ」による出資
イークラウド社は、2021年9月末に「セレス」と「ジェネシア・ベンチャーズ」を引受先とした、計3億円の資金調達を実施しました。
イークラウド社の株主に、「セレス」と「ジェネシア・ベンチャーズ」が新たな株主として加わりました。
「セレス」は、ポイントサイト「モッピー」を運営していることで有名な上場企業です。
「ジェネシア・ベンチャーズ」は、スタートアップ企業に投資しているベンチャーキャピタルです。
議決権の数の割合 | 議決権の数の割合 | |
---|---|---|
XTech 株式会社 | 西條晋一氏が設立したベンチャーキャピタル | 約48% |
Fintertech 株式会社 | 大和証券グループとクレディセゾンが株主のフィンテック企業 | 約34% |
株式会社セレス | ポイントサイト「モッピー」で有名な上場企業 | 約9% |
Genesia Venture Fund2号投資事業有限責任組合 | ベンチャーキャピタルのジェネシア・ベンチャーズが運営するファンド | 約9% |
イークラウド社の財務状況は大丈夫?
「会社が安定して運営されるか」を確認する上で、会社の財務情報が重要です。
イークラウド社の年次の財務情報は、会社ウェブページから確認可能です。
イークラウド社は赤字?
イークラウド社は赤字企業です。
2022年の利益(当期純利益)は、約2億円もの赤字です。
株式型クラウドファンディングを運営する同業他社のFUNDINNO社も赤字でした。
クラウドファンディング事業は黒字化するには、それなりの規模が必要なのかも知れません。
特に、イークラウド社では人件費だけで約1.2億円の費用(2022/12期)が発生しており、それだけで売上(営業収益)を超えています。
クラウドファンディングを運営する会社では、正しい投資先を選んでくれるプロフェッショナルが必要とされますので、人件費も相当かかるのかもしれません。
2021年12月期 | 2022年12月期 | |
---|---|---|
営業収益 | 5269万円 | 4090万円 |
当期純利益 | ▲1億5767万円 | ▲1億9093万円 |
イークラウド社は借金をしてる?
イークラウド社は借金はしていないと考えられます。
ただし、利益剰余金がマイナス額が大きいことが確認できます。
利益剰余金とは、会社活動で得られた利益のうち、社内に留保している資産になります。
利益剰余金がマイナスということは、赤字が続いてきたことを示します。
借金はないものの、現金の余裕がない状況です。
一般的な企業では、運営が危ぶまれるような財務状況といえます。
しかしながら、イークラウド社の場合は、著名な企業やベンチャーキャピタルや大手企業のグループ会社などが株主です。
そのため、多様な資金調達の方法が検討できることから、突然倒産する可能性は低いと推測できます。
イークラウド自体をベンチャー企業のプロフェッショナル達が運営しているので、今後、上場やM&Aを視野に入れているかもしれませんし、別の収益効果が期待できるのかもしれません。
一方で、今後の見込みが無いと判断された場合、サービスが休止する可能性もゼロとはいえません。
とはいえ、著名な企業が株主である以上、自分たちの名前に泥を塗るような幕引きはしないと推測できます。
2021年12月期 | 2022年12月期 | |
---|---|---|
総資産 | 3億5227万円 | 1億6493万円 |
流動資産 | 3億0861万円 | 1億4668万円 |
(現金及び預金) | 3億0060万円 | 1億2523万円 |
固定資産 | 2742万円 | 692万円 |
流動負債 | 2243万円 | 2602万円 |
(預り金) | 284万円 | 337万円 |
純資産 | 329,840 | 138,914 |
(利益剰余金) | ▲4億1249万円 | ▲6億0341万円 |
イークラウド社の経営者はどんな人?
イークラウド社は、西條晋一氏や波多江直彦氏によって設立された企業です。
現在の社長は波多江直彦氏が務めていますが、西條晋一氏が代表のベンチャーキャピタル「XTech」が株主であることから、西條氏も経営に関与していると考えられます。
西條氏の経歴
西條氏は、著名なベンチャーキャピタリストであり、エキサイトを買収した人物でもあることから、名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
西條氏は伊藤忠に入社後、サイバーエージェントに入社して役員を務め、ベンチャーキャピタルを設立しました。
その後、エキサイトを買収して社長を務めています。
- 1973年
-
徳島県生まれ
- 1996年
-
早稲田大学法学部卒業
伊藤忠商事入社 - 2000年
-
サイバーエージェント入社
- 2004年
-
サイバーエージェントの取締役就任
2008年には専務取締役に就任 - 2013年
-
WiLを共同創業し、ジェネラルパートナー就任
- 2014年
-
Qrio代表取締役就任
- 2018年
-
XTechを設立し、代表取締役に就任
XTech Venturesを設立し、代表取締役に就任
エキサイトを買収し、エキサイトホールディングスの代表取締役社長に就任 - 2020年
-
ティーケーピーの取締役に就任
iXITの代表取締役に就任 - 2021年
-
XTech Venturesの取締役に就任
- 2022年
-
一般社団法人日本ベンチャーキャピタル協会理事に就任
参考:6
波多江氏の経歴
波多江氏はイークラウドの現社長です。
波多江氏は大学卒業後、サイバーエージェントに入社しました。
当時は西條氏がサイバーエージェントの役員を務めている時期でした。
その後、西條氏のベンチャーキャピタルに入社し、イークラウド株式会社を創業しました。
波多江氏はイークラウドの社長ですが、現在でも「XTech」にも所属しています。
一見、順風満帆の経歴のように思えますが、波多江氏がイークラウド社を設立する前には、キャリアでつまずき、公園の水を飲む程に生活に困窮していた時期があるそうです。
そのときの経験が、挑戦する人を応援し、投資の好循環を作るクラウドファンディングの立ち上げにも繋がったと考えられます。7
- 1983年
-
東京都生まれ
- 2006年
-
慶應義塾大学 法学部卒業
サイバーエージェントに入社 - 2014年
-
サイバーエージェント・ベンチャーズで投資事業に従事
- ―
-
XTech Venturesにて投資実行を担当
- 2018年
-
イークラウド株式会社を創業
2019年に代表取締役に就任
他の役員
イークラウド社の取締役には、大和証券出身の「戸塚 誠一氏」、ソフトバンク出身の「高橋洵氏」などが就任しています。
「ベンチャー投資のクラウドファンディング運営」では、ベンチャー発掘から、投資した後の運営、IPO(上場)や売却(M&A)などに対しての専門的なノウハウが必要です。
イークラウドは、それらの専門性をもつ人々によって運営されていることが確認できます。
イークラウドを止めたほうがいい人は?
イークラウドは、得られるリターンは大きくなる可能性があるものの、リスクも大きい投資です。
そのため、イークラウドの投資が向いていないケースは少なくありません。
止めたほうがいい人について、デメリットも交えながら解説します。
スタートアップ応援には興味がなく、高いリターンを重視する人
イークラウドでは、ハイリスク・ハイリターンの投資といえます。
投資している会社がIPO(上場)やM&A(買収)されれば、数倍~数十倍以上のリターンが得られる可能性があります。
一方、投資先がベンチャー企業ということもあり、その企業の経営やビジネスが軌道に乗らないと、投資元本が毀損するリスクがあります。
そのようなリスクが有るため、イークラウドのコンセプトである「エンジェル投資」に共感できなければ、投資を控えたほうが良いでしょう。
高いリターンだけを求めるのであれば、上場企業への株式投資やFXなどの別の投資が望ましいかもしれません。
また、より低リスクで安定した利回りを求めるのであれば、不動産や融資型のクラウドファンディングを選ぶという方法もあります。
以下の記事では、利回りが高いクラウドファンディングを紹介しています。
運営会社に疑問を感じる方
イークラウドでは、運営会社が選んだ会社から、投資対象を選ぶことになります。
運営会社を通して得られる情報を見て、投資を判断することになります。
そのため、運営会社である「イークラウド」の運営や信用が重要になります。
一方で、運営会社であるイークラウド社もベンチャー企業であり、「未上場企業への投資」という新しい分野に挑戦している企業です。
試行錯誤しながら、サービスを作り上げていると考えられます。
イークラウド社は様々な努力をしていますが、仕組みが不足していたり、十分に人手が回せていない可能性もあります。
十分な情報が得られないと感じられる場合や、説明不足を感じられる場合があります。
そのため、納得して投資するには、運営会社であるイークラウド社を応援する気持ちも大事になってきます。
イークラウド社の社長である波多江氏や、経営に関与していると考えられる西條氏の人柄、運営方針に疑問を感じられる方は、投資を控えたほうがよいでしょう。
波多江氏のインタビュー記事はウェブの記事やYoutube等から確認できます。
https://www.zaikai.jp/articles/detail/397
それゆけ!NEXs partners〜イークラウド 波多江 直彦〜
https://www.youtube.com/watch?v=1E3UDNr8xeE
投資に時間を掛けたくない方
イークラウドでの投資は、リスクがある投資です。
投資からリターンを得るためには、「選ぶ力」が必要とされます。
誤った投資先を選んでしまうと元本割れが起こり得ます。
投資対象は、ベンチャー投資のプロが選定した企業に投資できることは、安心材料になります。
それでも投資するには、リスクがゼロになることはありません。
そのため、投資するには、投資先をよく調べることが大事になります。
イークラウド社が公開している情報に加えて、経営者の人柄や、企業が置かれている状況の確認が必要です。
特に、新しい技術やビジネスモデルを扱う企業へ投資する場合には、その需要や競合他社について調べ、それが成功するのかどうかを調べることが望ましいでしょう。
これらを調べるには、時間がかかります。
調べる余裕がない場合には、他のクラウドファンディングを選ぶことが望ましいといえます。
以下の記事では、応募しやすいクラウドファンディングを紹介しています。
イークラウドの投資で注意すべきこと
ここでは、イークラウドの投資において、注意するべきことを紹介します。
「向いていいない人」で述べた「デメリット」を踏まえて、気を付けることをまとめています。
投資した後でも、時々、確認することが望ましい事項になります。
投資した会社の状況
投資にはリスクが有るため、投資先を判断するには、イークラウド社が公開している情報だけでなく、様々な情報を調べて、納得して投資することが望ましいといえます。
調べる項目としては、投資先の企業の社長の人柄や経歴、企業が置かれている環境等が挙げられます。
経営者
会社の行く末は、「経営者次第」といっても過言ではないでしょう。
小さい企業であれば、なおさらです。
投資先の経営者が「どのような人柄なのか」「どのような経歴をもつのか」の確認が必要です。
経営者にとっては、イークラウドで資金調達するにあたり、「お金を調達できるか」が関心事項です。
経営者は、投資家から資金の提供を受けるための「営業」としての側面もあります。
そのため、経営者の言葉を鵜呑みにせず、「本当に信用できるのか」を吟味することが必要です。
それに、経営者が良い人柄でも、会社を上手く回せるかどうかは別問題です。
社内で「いさかい」が起こると、会社の運営も立ち行かなくなります。
0ベースから「会社を本当に成長させることができる人物なのか」を判断することが重要です。
それらを判断する上で、経営者の人柄(性格)や経歴は、判断材料の一つになるでしょう。
収益構造
会社の収益構造(ビジネスモデル)は重要です。
赤字しか生み出さない事業は、「投資家から集めた資金を使い果たす ⇒ 解散」になりかねません。
実際、東京証券取引所に上場できた企業の中でも、そのような企業があります。
ずっと赤字で、資金調達だけで成り立っている企業が存在しているのが事実です。
ただし、ベンチャー投資では、企業が赤字であっても、IPO(上場)やM&A(買収)されれば、投資からリターンを得ることができます。
その点が、ベンチャー投資の奥深いところです。
外部環境
投資した会社や人々がいかに優れていても、その会社が置かれている状況が悪化すれば、倒産する可能性があります。
例えば、2019年からのコロナウイルス蔓延によって、多くのベンチャー企業・中小企業が存続できない状況になりました。
また、コロナウイルス収束後には、外出自粛で恩恵を受けていた通販等のベンチャー企業が、逆に売上が激減して、大きな打撃を受けました。
コロナウイルスのような事態は滅多に起こりませんが、会社が置かれている状況については、細心の注意を払う必要があります。
上場(IPO)や買収(M&A)の可能性
イークラウドを通して投資した後は、投資先の企業がIPO(上場)やM&A(買収)されることで、リターンを得ることができます。
仮に、投資した企業において赤字が続いていたとしても、IPOやM&Aの可能性があります。
分野によっては、大手企業からM&Aされやすいケースがあります。
また、成長産業であれば、IPOしやすいケースもあります。
そのため、「M&Aされやすいのか」や、「上場しやすいのか」などを考慮することが望ましいといえます。
これは、ベンチャー投資の難しさであり、奥深い魅力でもあるといえるでしょう。
運営会社の状況
イークラウドでは、運営会社が選んだ会社から、投資対象を選ぶことになります。
運営会社を通して得られる情報を見て、投資を判断することになります。
投資した後にも、運営会社によって、投資先企業の都度チェックや情報提供がされることがあります。
そのため、投資先企業だけでなく、運営会社の状況も重要なポイントです。
イークラウドの運営会社は、ベンチャー企業ではありますが、著名なベンチャーキャピタルや大手企業が出資しており、ベンチャー投資において経験豊かな人々が運営しています。
その観点からは、比較的、信用性があるといえるでしょう。。
一方で、外部からは、内部の詳しい動向はわかりません。
今後、会社状況に変化がないかどうかも、確認が必要です。
変化がないかどうかを知る上で、いくつか確認できるポイントがあります。
それぞれ解説します。
経営者の状況
内部の状況を確認する方法の一つは、社長などの経営者の交代の有無です。
社長が交代すると、経営方針が変更される可能性があります。
運営会社のイークラウド社の社長は、創業にも携わった波多江氏です。
なお、波多江氏は創業者ではありますが、波多江氏のオーナー会社ではないため、オーナー会社に比べて、社長の交代は起こりやすいと考えられます。
複数の企業が株主であるため、株主の意向によって経営者が交代することがあります。
社長が交代したときには、「どのような経歴をもつ社長なのか」のチェックが必要です。
役員の状況
役員も経営に関わっているため、役員の交代についても、会社の内部状況を知る手がかりになります。
例えば、会計分野に強い役員が就任すれば、今後、会社が何らかの理由で「財務体制を強化する必要がある」と考えられます。
親会社から役員が送り込まれた場合には、その親会社の意向が強く反映される可能性があります。
また、役員は現場の状況をよく知っている場合があります。
そのため、もしも役員が短期間で入れ替わったり、辞任が繰り返し起これば、何か会社内で問題が生じている可能性があります。
役員の状況は、イークラウド社の役員紹介や、IR情報から確認できます。
2022年度は、イークラウド社の取締役は戸塚誠一氏と高橋洵氏です。
監査役には、別所正氏が就任しています。
株主の状況
株主は、会社の経営方針や信用度に影響しますので、極めて重要です。
株主が変わると、以前とは別会社のようになることもあります。
イークラウド社の株主には、西條氏のベンチャーキャピタルや、大和証券の子会社、上場企業が名を連ねています。
もしも、彼らが株主一覧の名前から消えることになれば、経営の方針変更が生じている可能性があります。
株主の状況については、会社のプレスリリースや、IR情報から確認できます。
運営会社の財務状況
運営会社の財務状況は、会社が安定して運営される上で重要です。
現状、イークラウド社は赤字経営です。
ですが、大手企業が株主に名前を連ねているため、急にサービスを休止することは無いと考えられます。
一方で、いずれ黒字転換または資金調達できないと、会社が運営を続けられないリスクが高まります。
そのため、定期的にイークラウド社の財務状況を確認することが望ましいでしょう。
イークラウド社の財務情報は開示されていますので、会社のウェブサイトから確認可能です。
イークラウドの投資前に知っておくべき情報
イークラウドの投資前に知っておくべき情報について紹介します。
イークラウド固有のものから、クラウドファンディング全般のものまでをまとめました。
登録までにどれぐらいかかる?
登録は数日以内で完了します。
オンラインで本人確認ができるため、運営会社の営業日内であれば、直ぐに登録できる場合があります。
最低投資金額は?
最低投資金額は、約10万円です。
ただし、投資する会社によって、最低投資金額は異なります。
10万円よりも高いケースもあります。
投資額の上限はある?
投資額の上限は、1社あたり1年間50万円以内の投資に限定されています。
ただし、「特定投資家」へ移行することにより、1社あたり1年間50万円超の投資が可能となります。
イークラウドで「特定投資家」になるには、イークラウド上で資産状況や年収、必要書類を提出する必要があります。
その後、審査に通過した場合、「特定投資家」になれます。
元本は保証されている?
投資であるため、元本は保証されていません。
もしも、投資した会社が破綻するなどが生じた場合、元本が戻らない可能性があります。
そのため、どの投資先を選ぶかは、非常に重要です。
株式を他人に譲渡できる?
非上場企業の株式には譲渡制限があるため、譲渡をしても権利移転が認められない場合があります。
譲渡の可能性がある方については、投資前に投資先企業に確認することが望ましいでしょう。
投資の解約はできる?
非上場企業の株式を得ることになるため、途中解約などの仕組みはありません。
法人の登録はできる
現状、法人での登録はできません。
イークラウドの登録方法
登録手続きは簡単です。
登録方法は、メールアドレスとパス―ワード等を入力し、本人確認をすることで、本登録を進めることができます。
詳細はイークラウドからご確認いただき、登録ください。
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注記
- イークラウドにおける初のM&A事例が発生し、投資から約9ヶ月で個人投資家に2.69倍のリターンが発生しました
https://corp.ecrowd.co.jp/info/first-exit/ ↩︎ - XTechの金融子会社イークラウドが大和証券グループ本社の100%子会社であるFintertechから資金調達
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000036294.html ↩︎ - イークラウド 業務及び財産の状況に関する説明書【2022 年 12 月期】
https://corp.ecrowd.co.jp/wp-content/uploads/2023/04/ir_2023_01.pdf ↩︎ - イークラウド 業務及び財産の状況に関する説明書【2022 年 12 月期】
https://corp.ecrowd.co.jp/wp-content/uploads/2023/04/ir_2023_01.pdf ↩︎ - イークラウド 業務及び財産の状況に関する説明書【2022 年 12 月期】
https://corp.ecrowd.co.jp/wp-content/uploads/2023/04/ir_2023_01.pdf ↩︎ - エキサイト 有価証券報告書
https://www.excite-holdings.co.jp/ir/library/securities/ ↩︎ - 財界ONLINE
https://www.zaikai.jp/articles/detail/397 ↩︎ - イークラウド
https://corp.ecrowd.co.jp ↩︎ - クロステック スタートアップスタジオ
https://xtech-corp.co.jp/team/hatae/ ↩︎